初物七十五日

 日本には「初物七十五日」なる諺(ことわざ)があり、初物を食べると75日間長生きできる(寿命が75日延びる)ということ、らしいのだが所謂ゲン担ぎで科学的な根拠は一切無い。だけど、私はこの諺が嫌いでは無い。むしろ好きだ。占いと一緒で都合の良いことは信じてしまうし、むしろ有難がってしまう。初物万歳。ちなみに初物とは、旬のものとか、その季節に出始めた最先端の物事で、主に食べ物だ。「初鰹(カツオ)」とか、「初茄子(ナス)」とかだね。もっとあると思う。物心ついた頃からこの諺に乗っかって慣習や商売が生まれちゃってるし、もう文化として自然と信じちゃっているのではないだろうか。初物万歳って。

 さて、旬のもので食べ物で初物って秋に多い。そして秋には敬老の日。おじいちゃんとおばあちゃんには長生きしてほしい、そしてこの諺「初物七十五日」の組み合わせって、訪問時に何か送る側としても何かと都合が良い。
いや、別におせんべいとかゴーフルが悪いとは言っていない。だけど、ありきたりなんだ。みんなとダブるんだ。そこで、あえて「初物」という付加価値「長生きしてねー」とかのメッセージ性を持たせたこのお土産。少し捻ってみました感が出て良いのではないだろうか。

 今日は敬老の日で実家を訪問。息子たちのドライブも兼ねてだ。父母には孫の顔を見せられて、息子達にはドライブという家族サービス。運転手の私以外Win-Winの関係だ。本当は18日に訪問したかったのだが、今月初めに流行病(コロナ)に掛かり、その後遺症なのか咳が止まらず1週間見送ったんだ。万が一うつしたら洒落にならないしね。お土産には栗羊羹。栗は9月下旬に旬を迎える初物だ。初物万歳。

栗羊羹 祖母(父方、母方)、曾祖母用に3本(みんな栗好き)。

 いえ、スミマセン。ウチの家系、単に栗が好きなんだ。蛇足だがコレがオチってことで。